道産子の赤黒サッカーノート

北海道コンサドーレ札幌のことを中心に、よもやま話も混ぜていきます。

【日本代表メンバー発表!】カテゴリごと選出メンバーを整理してみた

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 既に開幕しているU-20ワールドカップに続き、6月開催のトゥーロン国際(U-22)、キリンチャレンジ(A代表)、コパ・アメリカ2019(A代表)に出場する代表チームのメンバーが出揃った。

ふたつのA代表チーム

 同時期に複数カテゴリの国際マッチが組まれることは従来もあったが、今回複雑さを覚える要因のひとつは、A代表のメンバー発表が2回に分けて行われたことと、結果として2つのA代表チームが生まれたことによると思う。
 事実、現状は同じA代表という同カテゴリの2チームだが、キリンチャレンジカップに参加するチームとコパ・アメリカに参加するチームは、別物と考えた方が良い。

クラブと代表の持ちつ持たれつ

 ざっくり言うと、キリンチャレンジカップは選手選考において縛りがない。招集にあたり、協会側に選手の拘束力があり、クラブからの招集拒否は認められない。Jリーグも中断となるので、国内クラブに負担を強いることもない。
 対して、コパ・アメリカは話が変わってくる。FIFA規定によると、大陸選手権に選手を招集する際の拘束力は1年で1大会分のみ認められる。年初に開催されたアジアカップに招集された選手をコパ・アメリカに招集するためには、クラブ側の協力を仰ぎ了解を得なければならない。加えて、国内リーグやACLは中断となることもなく、招集された選手はクラブの試合には出場できないため、クラブ側に負担が生じる。

 コパ・アメリカには大迫をはじめ、招集の難しい選手が複数名いると報じられてきた。Jリーグとしても、代表招集により極端な不平等が生まれるのはうまくない。
 それならばということで、キリンチャレンジカップの選考は通常運行とし、コパ・アメリカは招集可能な海外組と、翌年に控えた東京五輪を戦う世代の選手を中心にチームを組もうということになった。会見でも、森保監督から東京五輪の金メダルを目標とする旨の発言が出た。我らが菅ちゃんもこのビッグウェーブに乗った形だ。目指せ、定着。

 コパ・アメリカに日本とカタールが招待された経緯だったりは、ストーリーとして面白いので詳しくは調べてみることをおすすめ。(お金の話は置いておいて)南米サッカー連盟の加盟国が10ヶ国しかないため、4チーム×3組のリーグが組めない。2チームを外部招待することでリーグを組むような仕組みが1993年大会から運用されている。

J1クラブからの招集選手たち

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 全大会にまんべんなく選手を輩出しているのはFC東京。室屋・久保がA代表でもスマートな右サイドを構築するのを期待。
 個人的に期待が大きく残念だったのは、U-20ワールドカップに選出されていたが負傷辞退となった滝裕太。
 川崎からはトゥーロン国際に田中碧。キリンチャレンジカップに守田。守田はともかく今回は怪我せず、代表でそのポテンシャルを発揮して欲しい。攻守軸になれると信じている。
 札幌からはキリンチャレンジカップに鈴木武蔵。コパ・アメリカに菅ちゃん。 
 武蔵は岡崎パイセンからピッチ内外で多くのことを盗んでほしい。菅ちゃんは、同ポジションで序列が上と見られる湘南・杉岡から定位置を奪えるかどうか。顔の系統や外観が似てきたので、ふたりで切磋琢磨しておくれ。

J2クラブ&大学所属からの招集選手たち

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 大抜擢は、コパ・アメリカに招集された法政大・上田。U-22の試合でもプレゼンスを発揮し、明確な結果も残している。2021年の鹿島加入が内定している。ズル…羨ましい。
 因みに、大学生のA代表選出は9年ぶりとのことで、これは2010年の山村(現川崎F)と永井(現FC東京)以来。
 年々、大学サッカーの持つ意義や重要度は高まっている。上田の飛び級A代表に触発される選手も多いのでは。

海外組の招集選手たち

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 多くの人が注目しているのは、キリンチャレンジカップ&コパ・アメリカへの川島と岡崎の招集かと思う。
 森保監督が話すとおり、ピッチ内外で若者が浮足立ってしまわないように、かつて2002年ワールドカップでゴン中山と秋田が担った役割をコパ・アメリカで期待しているのだろう。
 ただ、岡崎と中山が何となく似ているような気がしても、岡崎はまだまだ最前線でやれる選手。準備期間も少ない急造チームの中で、攻守タスクを理解し臨機応変にふるまえる岡崎はピッチ内でも中心となるべき存在といえる。頑張れ岡崎。

仁義なき戦いの予感

 加えて、キリンチャレンジカップに招集された堂安と久保両選手の凌ぎ合いは楽しみでならない。ポジションもおそらく同じ右サイド。身長もほぼ同じで、利き足も同じ左。
 堂安はフローニンゲンからのステップアップを狙っている。ソースは情熱大陸。オランダリーグ上位アヤックスなどは狙いの的の1つだろう(現地紙は獲得を否定中)。
 そんな中、一部報道で久保の今夏バルセロナ復帰→アヤックスへのレンタルという、バルセロナサーモン王道ルートが浮上した。
 堂安の心中如何ほどのものか察するに余りあるが、きっと良い刺激に変えてくれるはず。ただただ、ばちばちした2人の競争が見たい。

J1クラブの負担は

 負担という表現が適切なのかはぎりぎりまで迷った。キリンチャレンジカップ以外は選出=欠場は避けられないので、目先だけ見た表現を残すことにする。
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上のような図を用意した。第12節時点での出場時間をまとめ、右端には出場時間合計を記入し、クラブ毎に負担規模を目安化。該当選手がリーグ戦の中でどのくらいの出場内訳を占めているのか、(代表選手の合計出場時間)/(全選手総出場時間合計※)にて算出し%表記。
※90分×12試合×11人=11880分
 正直、コパ・アメリカに選手を送り出しているクラブはどこも大変だと思う。
 広島はACLもある(相手は鹿島だが)が、不動の守護神大迫と主力として奔走する松本が不在となる。
 湘南はU-20ワールドカップを勝ち進んでいくと、スタメン3選手が不在となる。
 出場時間に囚われ過ぎてもいけない。FC東京は久保、横浜FMは三好と各1選手ずつの選出となったが、それぞれクラブの中で試合の出来を左右するレベルの選手である。

それでも送り出したことの意義を

 正直、クラブはしんどい決断だったことと思う。それでも選手を送り出すのだから、敬意を評したい。そして根回しや説得に動いた協会も大変だったと思う。諸々は終わったあとに必ず振り返ってほしい。
 代表戦を通して、知名度だけでなく、選手のモチベーションアップ含めた成長、更には市場価値の向上など、クラブに還元できるものが多くなることを祈る。怪我、ダメ絶対。

最後に

 今回の代表チームの選考については、議論がとても難しい。それぞれの大会にどのような狙いと先々のイメージを持てばいいのかわからない所が多いため、議論のゴールも定まらない。
 「浦和は中断のあるキリンチャレンジカップにしか選手を出していない!」「川崎FはACLも敗退したのに非協力的!」的な意見をtwitter界隈でよく見るけれど、これらはさすがに本心ではないだろう。
 いずれにしても、代表チームは日本人選手の目標のひとつでなければならないと思っている。そこがブレてしまわないためにも、今回構成されたどのカテゴリのチームも、意義ある活動にしなければならない。そして、選ばれた選手とともに喜び、注目してあげることもまた選手のモチベーションになるはず。まずは一通り武蔵と菅ちゃんの選出を喜び、出場機会を得ることを祈ることとする。